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秋の夜長に鳴り響く~スズムシの生態・飼育方法を紹介

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秋の夜長に鳴り響く~スズムシの生態・飼育方法を紹介

日本人が昔から愛してきた癒しの昆虫と言えばスズムシです。これは子どもに限らず、大人からも人気のある生き物で、夏から秋になると自宅に飼っている大人も結構います。それだけ、人気の生き物と言える癒しの昆虫です。コツを押さえていれば、初心者でもきちんと飼うことができるので安心というのも人気の理由です。しっかりとその生態と飼い方を知って、楽しく育てていきましょう。

 

スズムシの生態

スズムシは、夜になると元気になる夜行性の昆虫です。そのため、部屋の中で飼っていても昼間は巣の中でずっと寝ていて、夜になるとゴソゴソ這い出してくるという姿もよく見られます。これは、鳥などの天敵から身を守るため、そして夏の暑さを避けるためだと考えられています。

 

スズムシの魅力はなんと言ってもきれいな鳴き声です。これはオスが出すもので、メスを引き寄せるためにしています。人間のように口で音を出しているのではなく、羽根と羽根をこすり合わせて音を鳴らしています。いわばバイオリンのように、羽根をこすり振動させることによってあの美しい癒しの音を出しているのです。もちろん、この羽根は飛ぶためにも使われるのですが、ほとんどスズムシは飛ぶことがありません。移動は基本的に足で歩いていきます。しかも、バッタのように飛び跳ねることもほとんどなく、普通に歩きます。

 

林や、草原、川原の草むらといった場所に生息するスズムシ。通常スズムシは、夏の初めの時期から真夏ころにかけて幼虫から成虫へと変化します。スズムシの寿命は短くせいぜい4か月ほどで、幼虫から成虫になって2か月くらい大人として過ごして、その年の冬に死んでしまいます。スズムシの食べ物としてキュウリを与える人も多くいますが、実はスズムシは肉食性です。キュウリなどを食べているように見えるのは、その水分を吸っているためで水分補給しかしていないのです。植物性のエサだけを与えていると共食いをしてしまうので、きちんとスズムシに合ったエサを与えて飼うようにしましょう。ペットショップには動物性のエサが売られていますので、それを与えるのがベストです。もし手に入らないようであれば、かつお節を与えることもできます。そのまま飼料やかつお節をカゴの中に置くと、夏の時期ということもあってカビが生えやすいので、皿の上に入れて掃除しやすいようにするのがベストです。

 

スズムシの飼育方法

スズムシを飼う場合、できるだけ彼らの本来の住みかである草むらに近い環境にしてあげることが肝心です。土もしくはおがくずをちょっと深めに敷いてあげます。多少湿気がある環境を好みますので、定期的に霧吹きなどで湿らせてあげるのがベストです。スズムシは寒いと行動が鈍くなってしまいますが、逆に暑すぎると死んでしまいます。そのため、窓際に置くのはやめ、部屋の中にかごを置き、ある程度温度管理がしやすいようにしましょう。地面にはちょっと大きめの木片や小さな石を入れておくと良いでしょう。というのも、スズムシは結構警戒心が強いので、どこかに隠れられるところを必要とするからです。物陰ができるように、こうした木片や石を置いてあげるのです。

エサは上記のように、市販飼料やかつお節を好んで食べますが、ナスやキュウリなども水分を摂るために寄ってくることが多い好きな食べ物です。ただし、野菜を置いておくとコバエが来やすくなったり、腐って不衛生になったりすることも多いので、すぐに交換してあげることが肝心です。また、コバエがカゴの中に入ってこないように、網戸のシートのようなものでカゴのフタを覆ってあげるというのも一つの手です。カゴの中が不衛生になると、急にスズムシが元気を失ってしまうこともあります。また、臭いが強くなって部屋が臭くなってしまいますので、衛生に気を付けてあげるというのは大事なことです。

 

スズムシを飼う場合は、温度管理に気を付けましょう。棲んでいる地域によって適度な温度というのは違ってきますが、ほとんどは20度台をキープするのがベストです。もし雨が続いて寒くなってきた、部屋でエアコンをかけるという時は、スズムシたちが寒くならないようにしてあげる必要があります。昼間はカバーで覆って温度が保たれるようにする、場合によっては専用のヒーターを入れてあげることも考えてもいいでしょう。特に最近は家中をエアコンのフル稼働で涼しくしているという家が多いので、スズムシが元気をなくさないように注意してあげましょう。上手に育てれば秋の終わりまで元気に鳴いてくれますし、慣れてくれば繁殖を自分でするという楽しさもあります。スズムシは飼い始めると癒しが得られて楽しいと思う人が多い昆虫ですので、一度は飼ってみたいものです。

 

 

 

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