愛くるしさNo.1!~ネザーランドドワーフの歴史と飼育方法を紹介
小型で可愛らしい外見と人懐っこい性格、物理的な飼いやすさから人気の高い「ネザーランドドワーフ」は、イギリスの代表的な絵本「ピーターラビット」のモデルにもなったと噂されるカイウサギの一種です。
<ネザーランドドワーフの歴史>
ネザーランドドワーフは20世紀初頭にイギリス原産の小型ウサギ「ポーリッシュ」と野生ウサギの「アナウサギ」を交配させて作られた品種です。オランダで作られた小型のウサギという意味で「ネザーランド(オランダ)・ドワーフ(小人)」と名付けられました。後に1948年にイギリスへ、1960~1970年代にアメリカへ輸入され大人気となりましたが、野生品種を交配に用いたために初期のドワーフ種は攻撃的な性格でした。そこでさらに改良を重ねた結果、現在のネザーランドドワーフのような穏やかで人懐っこい品種となりましたが、やはり大型種と比べると活発で気の強い一面も持ち合わせています。
<ネザーランドドワーフの特徴>
その名の通り小型で、カイウサギとしては最も小さい部類に属するネザーランドドワーフは、雄雌共に体長約26cm、体重約1kg。小さな体の割には頭と目が比較的大きいのが特徴です。小さな耳が頭部に並んで立っており、全体としてコロコロと丸い体をしているところがぬいぐるみのような可愛らしさ。またカラーバリエーションが豊富なのも特徴で、密集したアンダーコートはブラック・チョコレート・リラック・スモールパール・オレンジ・オパール等々30種類以上あると言われています。中でも「オター」や「マーチン」と呼ばれる特徴的な毛色に人気があります。
その見た目の可愛さに加え、ネザーランドドワーフは全体として人になつきやすくフレンドリーな性格でもあり、沢山スキンシップを取りたい人にとっては申し分のないペットです。最初は警戒心を見せますが、慣れるとなでたり抱っこしたりも嫌がりませんし、時には自分から甘えにくることも。また頭の良い品種とも言われており、感情表現豊かで活発ですから、ウサギと一緒に遊びたい人にも向いています。
<ネザーランドドワーフはどこで買える?相場価格は?>
ネザーランドドワーフはペットショップやホームセンターなどでも販売されていますが、よくよく見ると「ネザーランドラビット」や「ドワーフラビット」、「ピーターラビット」といった名前で安く売られているものもあります。これは純血種のネザーランドドワーフではなくよく似ている交配種や派生種のウサギで、そのため値段も数千円と安価なのですが、ネザーランドドワーフの特徴が色濃く出ている子は、見た目純血種と殆ど変わりません。どうしても純血種が欲しい!という人は血統書の付いている子を探しましょう。「ネザーランドドワーフ」という名前が付いていても血統書を持たないものの中には、実は混血種の子もいるからです。純血種のネザーランドドワーフであれば、大体3万円前後で購入することができます。逆に「血統にはこだわらない」という人なら2万円以下でよく似た混血種の子を購入できますが、成長すると2kgくらいまで大きくなったり耳が少し長くなったりする可能性があります。
お店へ買いに行くときはできるなら夕方以降がお勧めです。というのもウサギは本来夜行性で、そのくらいの時間に見に行くと活発に動き始めるため、ウサギの健康状態や相性を確認しやすいからです。出来るだけ早く慣れて欲しいなら生後8~12週未満のまだ警戒心が薄い時期を選びましょう。また大人のウサギは縄張り意識が強いため、多頭飼いしようとするとウサギ同士で喧嘩してしまいます。どうしても多頭飼いしたいなら子供の頃から一緒に飼育して慣れさせるか、別々のケージに入れて飼育してください。
<ネザーランドドワーフの飼い方>
活発ではあっても小柄なネザーランドドワーフは、普通のウサギ用ケージで飼育して問題ありません。ケージ内にベッドとエサ入れ、トイレを置いてあげる必要がありますが、ウサギは餌場や寝床の近くでは用を足さない習性があるため、トイレは少し離れた場所に置いてあげる必要があります。ウサギは子供の時にしかトイレをしつけることができないため、できるだけ早めに覚えさせるようにしましょう。トイレの中に自分の尿の臭いが付いた砂や紙があれば、いずれそこがトイレだと認識するようになります。
ウサギの主食は牧草で、食物繊維が豊富で低カロリーなので欲しがるだけ与えても大丈夫です。おやつとして野菜や果物を少量与えても構いませんが、牧草を食べなくなるくらい与えてはなりません。また芋類やネギ、ニンニク、キャベツやレタス、柑橘類など与えてはならない野菜や果物も意外に多いので、気を付けてください。
またネザーランドドワーフは短毛なのでそれほど頻繁にブラッシングする必要はないのですが、毛づくろいで口の中に入った抜け毛がお腹に溜まってしまう「毛球症」予防のために、換毛期はマメにブラッシングしてあげましょう。飼い主に触られるのを嫌がらない品種であるため、ブラッシングが比較的簡単なのもネザーランドドワーフの良いところですね。
小さくて愛くるしいネザーランドドワーフ
おうちにいたら、なでなでしたいですね。