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もふもふの毛でキュートなネズミの仲間~チンチラの歴史・価格・飼育方法を紹介

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もふもふの毛でキュートなネズミの仲間~チンチラの歴史・価格・飼育方法を紹介

ペットで人気のネズミの仲間といえばハムスターが定番ですが、最近人気を集めているのがチンチラです。そのキュートな見た目に魅了される人が増えています。そこで、チンチラの歴史とその特徴や性格、飼い方などについてお伝えしましょう。

 

チンチラの歴史

初めてチンチラが人間と関わりを持ったのは、西暦1300年前後と言われています。その当時、現在の南米チリの北部にチンチャという民族が住んでいました。沿岸に住む彼らは漁業を生業としていましたが、戦争の時代に突入してからは高地に移ります。そこに生息していたのがチンチラで、チンチャの人々はそれまでの魚を中心とした食事から、チンチラなどの高地に生息する動物を主食とするようになりました。また、チンチラの丈夫で柔らかい毛皮は、寝具や衣類などにも重宝されていたようです。

 

15世紀にインカ帝国がこの地を支配するようになって以降、チンチャ族もその配下に収まり、やがて彼らが使用していたチンチラの毛皮は、インカの貴族の目にも留まるようになります。さらに、スペインが侵攻してからは、スペイン人たちがチンチラの毛皮を母国に持ち帰り、それらはスペインの貴族階級の女性たちの間で大流行しました。

 

乱獲が続いたため、20世紀になるころには野生のチンチラは激減していました。そのため、チリ、ペルー、ボリビア、アルゼンチンなどの国ではチンチラの捕獲を禁止するとともに、チンチラの毛皮の輸出も禁止します。ところが、そのことが密猟を増やす原因となり、さらに野生のチンチラを減らすことになってしまったのです。

 

そんな状況でチンチラをペットとして見出したのが、チャプマンというアメリカ人でした。彼は捕獲禁止の状況の中、3年かけて11匹のチンチラを集め、本国に持ち帰ります。彼はチンチラを繁殖させてペットとして売り出すとともに、毛皮用としても大々的に売り出したとのことです。現在世界中でペットとして飼われているチンチラも、チャプマンの持ち帰ったこの11匹が祖先だと言われています。

 

チンチラの特徴

野生のチンチラは標高400~1650mの高地に生息し、岩場で集団生活を営んでいます。食べ物も高地に生える植物が中心で、木の根や草、苔などが主食です。仔は一度の出産で1~6匹ほどしか産みませんが、運動能力が高くて丈夫な体を持ち、小動物としては非常に長命で15年以上生きます。また、寒い高地で暮らしているだけあって、体は毛でびっしりと覆われており、防寒機能にとても優れています。

 

性格は明るく好奇心が旺盛で、さまざまな鳴き声でお互いに意思の疎通を行います。コミュニケーションを取る時は「キュッキュー」「プープー」など、求愛の時は「アンアン」「ワンワン」など、威嚇や境界の時は「グーグー」「ギャッギャッ」などバラエティ豊かです。

 

知能が高く明るい性格なので、飼い主にはなついてくれますし、顔もちゃんと覚えてくれます。きっと良いペットになってくれることでしょう。ただし、多頭飼いには注意してください。特にメスは気性が荒くて攻撃的なので、相性の悪い相手と一緒になると喧嘩することがあります。時には命を落とすほどの激しい喧嘩になることもあるので、複数匹を飼育する場合でも1匹ずつ別々のケージで飼育した方がよいでしょう。ケージから出して散歩をさせる時も、時間を区切って1匹ずつ出してあげる方がよいです。

 

チンチラはどこで買える?価格相場は?

ハムスターなどと比べてメジャーなペットではありませんが、大型のペットショップのなかにはチンチラを扱うところもあります。ただ、マイナーなペットだけあって価格は高めです。個体によって差はありますが、2~8万円ぐらいが相場でしょう。珍しい色だともっと高いこともあります。

 

チンチラの飼い方・しつけ方

チンチラは規則正しい生活を送りますが、夜行性なので人間とは生活パターンが反対です。夜になると活動的になって、おもちゃで遊んだりものを齧ったりと騒がしくなります。狭いワンルームで一緒に生活するのはあまりおすすめできません。できれば人間の寝室と分けて飼育しましょう。

 

チンチラは運動量が多いので、ずっとケージの中に閉じ込めておくとストレスになってしまいます。1日1時間程度はケージから出して自由に散歩させてあげてください。夜行性ですので、その散歩も夕方から夜がベストです。

 

チンチラは水浴びをしませんが、代わりに砂浴びを毎日して体を綺麗に保っています。体臭が少なく飼いやすいですが、砂浴びできるように常に清潔な砂を置いておくようにしましょう。なお、寒さには強いですが暑いのは苦手です。年間を通じて気温15~25℃、湿度60%以下に保つようにしてください。また、齧歯類ですので目についたものは何でも齧ってしまいます。部屋を散歩させる時など、誤って電気コードを齧らないように気をつけてください。

 

 

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