人懐っこくて飼いやすいアメリカンショートヘアーの魅力
アメショ、アメショーなどと略して呼ばれることも多いです。顔は丸顔で目が大きく非常に愛らしいのですが、体つきはがっしりしていて筋肉質です。手足が太めなところもまた、アメショの魅力的なところです。
そして飼いやすさも大きな魅力。体の丈夫な個体が多いので育てやすいうえに長生きしやすく、また毛が短いので換毛期以外は毎日ブラッシングしなくても大丈夫です。それでいて人懐っこくおおらかなので子供を嫌がることも少ないため、コミュニケーションを楽しむことができます。はじめて猫を飼う人にとっては、非常に飼いやすい猫です。
アメリカンショートヘアーの歴史
もともとはイギリス原産で、開拓時代に船で荷物の番人としてアメリカに連れてこられ広がった種とされています。当時はネズミ取りのために農家で一般的に飼われていて、純血種の保存は目的とされませんでしたから、いろいろな種類の猫と交配していきました。そして丈夫な猫が生き延びて、美しい特徴的な模様を持つ、今で言うアメリカンショートヘアが生まれるようになりました。ただ当時のアメリカでは、田舎にもいる猫なので珍しさはなく、その辺にいる普通の猫といった印象だったのです。
ではどうして一猫種として確立するようになったのかというと、外国からアメリカンショートヘアーとは異なる種類の猫が入ってくるようになり、それらの猫と交配することで姿形が変化してきたからです。種としてのアメリカ生まれの猫を守るため純血種として登録されたのは1900年初頭のことで、当時はドメスティックショートヘアーという名前でした。ドメスティックというのは、国内の、という意味で、外国から来た猫との差別化のために名付けられました。ただアメリカ人にとって魅力的な名前ではなかったようで1960年台にアメリカンショートヘアーという名称に改名されました。
アメリカンショートヘアーの模様
日本では銀色の毛に黒色の縞模様が人気ですね。このタイプの毛はシルバークラシックタビーと言われています。クラシックタビーはうり坊のように背中にくっきりした縦縞があり、脇腹部分にマーブル模様がある猫です。クラシックタビーは日本ではアメショ柄として有名ですが、スコティッシュやマンチカンにも見られる模様です。ただアメリカンショートヘアーには70種類以上の毛色、模様が認められているので、シルバークラシックタビー以外のアメショも少なくありません。ブラウンやレッド、クリームなどさまざまな色柄があり、最近増えてきた三色のパッチドタビーもとてもかわいいです。
アメリカンショートヘアーの体重と寿命
平均体重は3キロ~7キロ程度。だいぶ差があるように感じますが、もちろんメスのほうが軽く、ポッチャリ目でも6キロ程度。オスは大きくなりやすいので6キロを超えるのは珍しいことではなく、7キロぐらいになっても肥満とまではいかないことが多いです。
寿命は15年程度と言われていますが、栄養バランスの取れた食事で育て、室内飼いしたアメショなら20年以上生きることもあります。
アメリカンショートヘアーはどこで手に入る?価格は?
ペットショップで購入する場合が多いですが、ブリーダーで直接購入することもあります。アメショは日本でもメジャーなため比較的入手しやすく、家庭で繁殖させたアメリカンショートヘアーが里子に出されるケースもあります。価格は10万円~20万円程であることが多いです。血統書にこだわらなければ、里子募集もチェックしてみましょう。
アメリカンショートヘアーを飼う時の注意点
アメショは太りやすいため、餌の量は十分注意し、運動もしやすい環境を整えてあげる必要があります。少なくともずっとゲージに入れっぱなしは運動量が確保できないのでダメです。また避妊、去勢手術を行うとさらに太りやすくなり、肥満になると尿路結石のリスクが高まります。特にオスは尿道の形がメスよりも細くてカーブしている作りなので、尿路結石になりやすいです。糖尿病や関節炎も、肥満になるほどかかりやすくなります。
ではどのくらいで太っていると判断するかというと、真上から見てお腹にくびれがあるかどうかです。アメショに限らず猫は成長してくると、お腹の皮がタプタプと余ってきます。このお腹の余った皮をルーズスキンと言うのですが、アメショは特に目立ちやすく、肥満と勘違いする人もいます。くびれがあれば肥満ではないので、存分にルーズスキンを愛でてください。お腹の毛は柔らかいので、ぷにぷにの皮膚と相まって非常に触りごこちが良いです。
その他、遺伝的に多発性嚢胞腎を患う可能性が高めです。腎不全になってしまうと高額な治療費が必要になるので、ペット保険に加入していたほうが安心でしょう。