カリカリカリ!器用な食事の仕方に一目ぼれ~リスの生態・飼育方法を紹介
げっ歯類の小動物として不動の人気を誇るのがリスです。日本でも森に行くと野生のリスを見ることができて、そのかわいい様子を見ることができます。ペットとして飼うことのできる種類もいますので、自宅で一緒に過ごすことができます。他のげっ歯類とは違う習性のおかげで、一般家庭でも飼いやすい小動物となっているので、小さなペットを飼いたいと思っている人は一つの候補として考えることができます。
【リスの生態】
リスはハムスターやネズミと同じげっ歯目に属します。とはいえ、ネズミなどとは生態や見た目が異なる点も多くあります。まず、リスは昼行性であるということです。ハムスターは小さなペットとして人気ですが、基本的に夜行性なので、人間が寝ている時に行動して騒音を出す、昼間の見たい時に元気がないという点もあります。しかし、その点リスは人間と同じリズムで行動しますので、飼いやすい動物だと言えるでしょう。
また、ネズミやハムスターは尻尾に毛がない、もしくは少ししか生えていない種が多く、それがちょっと苦手という人も少なからずいます。しかし、リスの場合は尻尾は同じように長いものの、先端までフサフサと毛が生えています。それがリスのかわいさの一つのポイントでもあります。また、ネズミと違って二本足で立っていることが多く、よりかわいらしさがアップします。さらに、食べ方がとても器用でかわいいというのも、リス好きの人のツボとなっています。クルミやヒマワリの種などの殻があるものを、両手で抱えてカリカリと器用に殻を取って食べていきます。その様子がたまらないのです。また、リスは貯食をする習性があります。貯食というのは、エサをどこかに隠して後からゆっくりと食べるというものですが、リスの場合は「ほお袋」と呼ばれる両方の頬にエサを貯めます。エサで頬っぺたがパンパンに膨らんでいる様子もまたかわいらしく、SNSなどに写真を撮ってアップする飼い主さんもたくさんいます。
リスは野生では3年ちょっとくらいしか生きられないことが多いです。気候の変化などで食料が減ることが多い環境にいることや、天敵に襲われる可能性が高いからです。しかし、大事に環境を整えて飼育してあげれば、5年から10年くらい生きることがあります。長くペットとして愛情を持って育てられる動物ですので、ずっと一緒にいてあげることができます。
【リスの飼育方法】
リスは部屋の中でもかなりちょこちょこと動き回りますし、狭いところに隠れることも多いので、基本はケージの中で飼うのがベターです。運動好きで、動き回っていないとストレスを溜めますので、できるだけ大きめのケージを用意してあげましょう。上下にも活発に動きますので、上り下りできるバーなどを置いてあげると喜びます。また、げっ歯類ということで、何かをかじる習性があります。かじり棒として木の棒を置いてあげることも大事です。リスは気温が下がると冬眠する習性があります。野生の場合は大丈夫ですが、ペットのリスが冬眠してしまうとそのまま仮死状態に陥り目が覚めないこともあります。家で飼っている場合は冬眠する必要がありませんので、特に冬季は温度管理をしっかりしてあげて、冬眠しないように注意しましょう。
ペットショップではリス用のペレット状のフードが販売されています。もちろん、それでいいのですが、いつもペレットだけだとストレスになることがあります。そのため、ヒマワリの種やフルーツ、野菜なども定期的にあげるようにします。植物性のものであればたいていのものを食べ、花などもそのまま食べます。個体や種によって好みのエサが異なりますので、いろいろなものを試して好物を探してみるといいでしょう。もしアウトドアで山の方に行ったら、ドングリなどを拾ってきてリスにあげると喜びます。やはり自然のものの方が好物であることが多いので、ペットショップで販売されている製品以外にも、バリエーションを付けて食べさせてあげたいものです。
リスは体のサイズが小さいため、何か調子が悪いということがはた目にも気づくくらいだと、すでに手遅れということがあります。普段から食事や飲む水の量、運動の様子などを観察して体調をチェックしてあげましょう。特に脱毛が起こりやすい種もいます。ストレスであることもありますし、何らかの感染症の疑いもあります。もし脱毛に気づいたら、早めに動物病院に連れて行ってあげて原因を探ることが大事です。また、リスは運動量が多く活発なので、毛がケージの突起に引っかかってケガをすることも多くあります。もしケガをしているのを見つけたら、すぐにその原因となった場所を見つけて、引っかかったりぶつけたりしないように工夫しましょう。