賢いペットの代表~言葉でおしゃべりもできるオウムの生態・飼育方法を紹介
インコと並んで鳥類のペットで人気なのがオウムです。インコよりも大きめで、とても知能が高いので世界中で人気のペットでもあります。言葉を覚えたりいろいろな芸をしたりと、一緒に住んで楽しい動物で、飼いたいと思う人は多いものです。一方で、体がちょっと大きい種もあって、多少飼うのに注意が必要なケースもあります。正しい知識を持って大事に飼ってあげるようにしましょう。
【オウムの生態とは?】
オウムは世界中で飼われている鳥ですが、野生の生活域は非常に限られています。オーストラリアを中心としてフィリピン諸島やインドネシア、パプアニューギニアなどの東南アジア、オセアニアにのみ生息しています。オウムと呼ばれる種類は全部で21種しかなく、他の種と比べると品種が少ないのも特徴となっています。オウムは基本的に昼行性で、いわゆる鳥目なので光がないと行動できないという特性があります。野生ではほとんどの場合群れで生活していて、集団でエサを探したり一緒に移動したり寝たりします。それだけ社会性が高く、逆に一匹だとストレスを抱えることが多い傾向にあります。そのため、自宅で飼う時も、単体飼いではなくできれば複数飼いがふさわしいと言えます。
オウムのつがいはとても仲が良く、その絆はかなり長い期間にわたります。たくさんの個体がいる中でも、自分のペアを見つけてずっと行動を共にし、他の個体には目を向けることはありません。このように、オウムは愛情深い動物と言うことができますが、これはペットとして飼われる個体が人間に向ける愛情という面でも一緒です。ペットのオウムは飼い主からのたっぷりの愛情を必要とします。そして愛情を注ぐとそれに応えてくれて、とてもなつきますしべったりと甘えてくることも珍しくありません。
オウムは知能がとても高いので、きちんと教えれば人間の言葉を覚えます。しかし、教えないとかなり無口な感じで、静かに過ごしていることも多くなります。全体的にとても好奇心が強く、見たことがないものがあると、つついたりかじったりする習性があります。そのため、家の中に新しいものがあると、近寄ってボロボロにしてしまうこともあります。
鳥類の中でもとても長生きする動物で、たいていは30年から長いものだと70年も生きることがあります。場合によっては人の一生と同じくらいの寿命を持ちますので、まさに生涯を共にするペットとして一緒に過ごすことになります。家族の大事なメンバーとなりますが、同時に最後まで責任を持って世話をし続けるという覚悟を持って飼い始めることは、飼い主の責務と言えるでしょう。家族でしっかりと話し合って飼うかどうかを決めた方が良いでしょう。
【オウムの飼育方法は?】
オウムは個体の大きな鳥ですし、活発な生き物ですのでケージの広さはできるだけ広くしてあげましょう。羽根を広げられる大きさがあれば十分だという意見もありますが、実際にはそれだと動きがかなり制限されてストレスを溜めることが多いので、もっと大きなケージにする必要があります。そして、エサ入れや給水器などのアイテムの他に、かならずオモチャを入れてあげるようにしましょう。オウムもしくは大きめのインコ用のオモチャがペットショップで販売されていますので、それを活用できます。できるだけ複数のオモチャを用意してあげて、毎日飽きないように環境を作ってあげたいものです。
ケージの中だけだと動けなくてストレスが溜まり、体調を崩してしまいます。必ず毎日2回程度はケージから出してあげて、自由に動けるようにしてあげましょう。オウムは前述の通り、飼い主の愛情を必要とする動物です。毎日一緒に遊んであげたり話しかけたりして、飼い主から大事にされているということが分かるようにしなければなりません。
野生では集団生活をしているということもあって、コミュニケーションが得意な鳥です。そのため、話しかけられている相手と同じ調子で話すという習性があります。この習性を生かして、特定の言葉をずっと話しかけているとそれを覚えるようになります。個体によっては、歌を覚えることもできるものもいます。音楽が結構好きで、特定の曲を覚えていて、そのリズムに合わせて脚を動かしたり跳ねたりすることもあるほどです。一緒に生活しているうちに、次第にオウムの魅力、個体ごとの性格や能力などを見られるというのもオウムを飼うことのメリットです。大きな声で鳴くなど、ちょっと日本の環境では難しい点もありますが、愛情をたっぷりとかけて大事に育てていくと、本当に家族の一員のようになる魅力的な動物ですので、オウムを飼うという選択肢も考えてみると良いでしょう。