病気になりにくいミックスの魅力
ミックス猫とはそもそもどんな猫を指すかと言うと純血種として認められていない猫全てです。いわゆる雑種猫のことで、通常は純血種の猫と、異なる純血種の猫を掛け合わせて生まれる猫もミックスと呼ばれています。将来的に新猫としての登録が認められれば、純血種となる可能性もあります。
ではミックスが丈夫だと言われている理由はなんでしょう。どんな生き物でも、環境に適応できる強い個体が生き延びてきました。猫の世界も同じです。通常自由に生きて自由に交配する生き物は近親交配を自然と避けることが多いので先天的な以上は発現しにくくなります。ただ先天的な疾患になりやすい遺伝子が劣勢とは限らないので、個体によってはもちろん先天的に問題を抱えたミックスもいます。
血統書の意味は何?
一般の購入者にとっては、通常は猫の戸籍であり、禁じられた手段ではない正当な交配によって生まれた猫という証であり、どんな疾患が出やすいかを獣医師に説明しやすくするものという意味があります。純血同士のミックス猫の血統書を発行する団体もありますが、種として認められる組み合わせでなければブリーダーにとっては意味がないものです。
そしてブリーダーにとっては、危険な遺伝子同士の掛け合わせを避けるため、スタンダードとしての血筋を伝えていくために必要なものです。例えば折れ耳同士のスコティッシュフォールドをかけ合わせると、折れ耳が生まれやすくなるものの、耳以外にも骨に疾患を抱えた猫が生まれやすくなります。スコティッシュフォールドのスタンダードである折れ耳の発生率を上昇させるために折れ耳同士で交配する悪質なブリーダーも存在します。立ち耳はスコティッシュストレートという種類になり、価格は低くなるので、悪質なブリーダーにとっては歓迎できないということでしょう。
他にも悪質なブリーダーは直系血族同士などの近親交配で効率よく猫を増やそうとすることもあります。近親交配ももちろん遺伝的な疾患は生まれやすくなるため禁忌とされ、血統書の発行もできません。購入者にとっては、血統書があることで悪質なブリーダーではないと判断する一つの目安にもなります。
ペットショップはどこで猫を仕入れるの?
生体市場と呼ばれるオークション方式の市場です。最初に最低価格がブリーダーから提示され人気があればどんどん高い値段が付いていき、最低価格でも売れない場合は値段を下げたり、売れ残ったりします。オークションに参加するのはほとんどがペットショップオーナーで、まれに繁殖用の猫を求めるブリーダーもいます。生き物の売買ということで良い印象を抱かない人もいるとは思いますが、かけたコストを回収できなければ商売は成り立ちません。直接ブリーダーから購入する場合も売買には違いないのです。
ミックス猫を譲ってもらう場合の注意点
あまりにも小さすぎる猫は、育つのを待ったほうが良いです。捨て猫や親からはぐれてしまった猫は仕方がありませんが、子猫が母親から受け取った免疫は45日頃から発揮されますから、それより小さい赤ちゃんはワクチン接種が必要になります。子猫の健康のためにも2ヶ月くらい経ってから譲ってもらったほうが安心です。また45日以上経ってから親と引き離された場合でも、90日ごろからは免疫が効かなくなってくるのでその後のワクチン接種は必要です。
どんな猫でも完全室内外がBESTな理由
外に出かける猫は、どうしても他の猫と接触することが多くなります。そして他の猫からウィルスに感染して病気になる危険が高まるのです。室内飼いの場合は、うつるリスクが下がりますし、交通事故に合う危険もありません。ただ完全室内飼いでも、家の中と外を行き来する飼い主や来客がウィルスの運び屋になる可能性もあるため、基本となる三種ワクチンは摂取を続けましょう。猫エイズウィスルは空気感染しないため、完全室内外で、キャリア持ち、発症済みの猫と一緒に飼うわけではないなら摂取しなくても大丈夫です。もしキャリア持ちの猫を多頭飼いする場合は他の猫にはワクチン摂取が必要です。
ボランティア団体から里子をもらうには
知人や知人の紹介などで譲ってもらうより、条件が厳しくなりがちです。去勢や避妊を必ず行う、完全室内飼いなどの条件付きの譲渡契約書は当然で、高齢者や独身の一人暮らし、小さい子供がいる家庭へは譲渡しない団体もあります。トライアル中に猫の写真とメールを送ることが義務になっているケースも少なくありません。里親になりたいと思っていても、団体の定めた条件が合わないため引き取れない人もいるくらいです。ですが里親になれば殺処分になる猫を確実に減らすことができますから、可能であれば譲渡会に参加してみてください。
丈夫なミックス猫の紹介でした。
近年、犬より人気が高まっているという統計もある猫
家族の一員として迎え入れる方が増えています。